“ほこりだ”の漢字の書き方と例文
語句割合
埃立100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
北ぐにの春はおそく来て早く去る、お城の桜が散ると野も山もいっぺんに青みはじめ、町なかの道は乾いて、少しの風にも埃立ほこりだつようになる。
ひやめし物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
帰る途中でなんども立停り、白く乾いて埃立ほこりだった道のおもてを眺めながら、彼はふと無意識に頭を振ったり、思い惑うように溜息ためいきをついたりした。
つばくろ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
乾いて埃立ほこりだった道の上にぎらぎらと傾いた日光が照返している、彼は辱しめられた無念さに顔をゆがめ、強く下唇をみながらまっ直に歩いてゆく
恋の伝七郎 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)