“ときよじせつ”の漢字の書き方と例文
語句割合
時世時節100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「十俵とは大したもんだなあ、が、時世時節ときよじせつで仕様がない、俺はもう一俵つけて、十一俵呉れるから、是非とも俺の方に頼む——なあに、本家ではまた他に頼む口があるべからなあ」
押しかけ女房 (新字新仮名) / 伊藤永之介(著)
思えば、時世時節ときよじせつとは申せ、お痛わしい限りじゃ。拙者は、幕府の仕儀が一から十まで気にいらぬ。徳川の流れに浴する身ではあるが、その水も濁ったわい。なあ、貴殿はそうはおぼしめされぬか
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)
いや、なにごとも時世時節ときよじせつ……こうおあきらめがかんじんじゃ。あのような水音にさえ、はッと心をおくお身の上、さだめしおつらかろうとおさっし申すが、またいつか天運のおめぐみもあろうでな。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)