“ちちばれ”の漢字の書き方と例文
語句割合
乳腫100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼女が産後の乳腫ちちばれで切開の手術を受けるためにある小さな病院に居たという頃のことを日記風に書いたものもあった。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
義雄兄からの便りには、「例の人」は産後の乳腫ちちばれで手術を受けさせるから、その費用を送れとしてあった。それから一月半ばかりも待つうちに節子はくわしいことを知らせてよこした。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
岸本はみ慣れた強い仏蘭西の巻煙草まきたばこを一服やって、めったに見たことのない節子の来た夢を辿たどった。乳腫ちちばれ截開せっかいの手術をしたという彼女が胸のあたりを気にしている容子ようすが岸本の眼にちらついた。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)