“ためぬ”の漢字の書き方と例文
語句割合
溜塗100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
向かい合いながら部屋の奥に溜塗ためぬりの小型の見台を据えて、端坐している儒者ふうの、神々しいような老武士があった。
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
木端こば葺きの湯殿の屋根から白く湯気の立ち騰るのや崖下の渡廊下を溜塗ためぬりの重ね箱をかついだ束髪の菓子売りが、彼方の棟へ渡って行くのなどが見える。
夏遠き山 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
全体が溜塗ためぬりのようになっていて、角々には厚い金物が頑丈に打付けてございます。
三浦老人昔話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)