トップ
>
『夏遠き山』
ふりがな文庫
『
夏遠き山
(
なつとおきやま
)
』
今日も雨だ。雨樋がタンタンタラ・タラタラ鳴っている。ここ(那須温泉)では殆ど一日置き位に雨が降る。雨の日は広い宿屋じゅうがひっそりして、廊下に出ると、木端葺きの湯殿の屋根から白く湯気の立ち騰るのや崖下の渡廊下を溜塗りの重ね箱をかついだ束髪の …
著者
宮本百合子
ジャンル
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆
初出
「大調和」1927(昭和2)年7月号
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約8分(500文字/分)
朗読目安時間
約13分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
緩
(
ゆっ
)
木端
(
こば
)
河楊
(
かわやなぎ
)
溜塗
(
ためぬ
)
瞰下
(
みおろ
)