“たてばな”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
頂花50.0%
頂飾50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ダンネベルグ夫人が横たわっている寝台は、帷幕とばりのすぐ内側にあって、それは、松毬形まつかさがた頂花たてばなを頭飾にし、その柱の上に、レースの天蓋をつけた路易ルイ朝風の桃花木マホガニー作りだった。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
天蓋を支えている四本の柱の上には、松毬まつかさ形をした頂花たてばな冠彫かしらぼりになっていて、その下から全部にかけては、物凄いほど克明な刀の跡を見せた、十五世紀ヴェネチアの三十櫓楼船ブチントーロが浮彫になっていた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
ところが、その松毬コーンというのが、寝台の天蓋にある頂飾たてばなにあって、それがまた、薄気味悪い道化師クラウンなんだがね
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
そうして、最後に立箪笥キャビネットが載せられたとき、検事と熊城はハッとして息をんだ。と云うのは、松毬コーンの形をしたその頂飾たてばなが口を開いて、そこからサラサラと、白い粉末がこぼれ出たからであった。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)