“たきたちょいん”の漢字の書き方と例文
語句割合
滝田樗陰100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
滝田樗陰たきたちょいん君が木曜面会日の朝からおしかけて、居催促で何枚でも書かせるのを、負けずにいくらでも書いたそうである。
夏目漱石先生の追憶 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
小栗風葉おぐりふうようにもたった一遍、中央公論社がまだ本郷西片町ほんごうにしかたまちの麻田氏の家の二階にあった時分、滝田樗陰たきたちょいんに引き合わされてほんの二、三十分談話を交した。
文壇昔ばなし (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
客間には滝田樗陰たきたちょいんがどっかとすわって、右手で墨をすりながら、大きい字とか小さい字とか、しきりに注文を出していた。漱石はいかにも愉快そうに、言われるままに筆をふるっていた。
漱石の人物 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)