“せぎ”の漢字の書き方と例文
語句割合
背伐100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
馬籠の荒町あらまちにある村社の鳥居とりいのために檜木ひのき背伐せぎりしたと言って、その始末書を取られるような細かい干渉がやって来る。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
わずかに尾張藩おわりはんの山奉行が村民らの背伐せぎりを監視するため、奥筋から順に村々を回って来たに過ぎなかった。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
彼がまだ十八歳のころに、この馬籠の村民が木曾山の厳禁を犯して、多分の木を盗んだり背伐せぎりをしたりしたというとがで、村から六十一人もの罪人を出したことがある。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
多分の木を盗んで置いて、板にへいだり、売りさばいたりした村の人などはことに狼狽ろうばいする。背伐せぎりの吟味と言えば、村じゅう家探やさがしの評判が立つほど厳重をきわめたものだ。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)