“こけづら”のいろいろな漢字の書き方と例文

語句	割合
痴呆面	66.7%
白痴面	33.3%

痴呆面

赤斑も出れば、痴呆面（こけづら）にもなる。手足の硬直（こわばり）、譫言（うわごと）、……米磨汁（とぎじる）のようなものを痢（くだ）し、胆汁を吐く。息はまだ通っているのに、脈はまるっきり触れない。……なにもかにも同じなんだ。

顎十郎捕物帳：05 ねずみ (新字新仮名) ／ 久生十蘭(著)

いったんは、虎列剌（ころり）かとも思いましたが、嘔吐（はい）たものは虎列剌とはまったくちがう。胸や背に赤斑こそありますが、虎列剌の特徴になっておる形容の枯槁（ここう）もなければ痴呆面（こけづら）もしていない。

顎十郎捕物帳：24 蠑螈 (新字新仮名) ／ 久生十蘭(著)

白痴面

その手紙は、白痴面（こけづら）の中間へ返してしまったから、文章までもおぼえてはいないが、おもむきはよくわかっている。

顎十郎捕物帳：16 菊香水 (新字新仮名) ／ 久生十蘭(著)