“くうけい”の漢字の書き方と例文
語句割合
空閨100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これは友人にも多少の悪巧みはあったにしても、主たる動機は半平という男が細君に死別してからまる二年この方、空閨くうけいを貞淑に守りつづけているのを見ちゃいられなかったせいだった。
幸運の黒子 (新字新仮名) / 海野十三(著)
彼はこの春の始めにこの家にとつぎ、暮に夫に別れしなり、夫が遠征の百日間は、彼は空しく空閨くうけいを守りたりしが、夫を待ち得しと思いし日より、なお五十日の間、寂しき夜をうらみ明かし
空家 (新字新仮名) / 宮崎湖処子(著)
麗人に空閨くうけいを十年守らせるとは何事だと、あちらで職について、帰りたがらぬ良致氏を無理に東京へ転任ということにしたということだが、十年ぶりで、帰る人にも悩みは多かったであろうし
九条武子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)