“がろう”の漢字の書き方と例文
語句割合
餓狼100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一つ 軍功の施与せよは朝廷直々じきじきの令に待つべきを、北条時行を追って府に入るや、僭上にも身勝手に諸所公領の地をいて、これを餓狼がろうの将士に分つ。罪の五たり。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
追いかけて来た兵は皆、餓狼がろうのごとく地上の財物に気をとられてそれを拾うに、われ勝ちな態だった。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
跛行びっこの武者とが、悪びれた様子もなく、使いとして、自分たちの陣営に入って来たのを見ると、殺気立っていた餓狼がろうのような城兵も、敵ながらこの父子を憎む気もちは起らなかった。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)