“おおばさみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
大剪刀50.0%
大鋏50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この大剪刀おおばさみが、もし空の樹の枝へでも引掛ひっかかっていたのだと、うっかり手にはしなかったろう。
縷紅新草 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
大剪刀おおばさみが、あたかも蝙蝠こうもりの骨のように飛んでいた。
縷紅新草 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
蟹は時々立ち停って、片っ方のずば抜けて大きな大鋏おおばさみを、しかつめらしく上げ下しをしている。自分の身体の全体よりもずっと重そうな大きな脚だ。
艸木虫魚 (新字新仮名) / 薄田泣菫(著)
ふと何かを見つけた蟹は、慌てて芝土に力足を踏みしめ、黒みがかった緑色の甲羅がそっくりかえるばかりに、二つの真赤な大鋏おおばさみを頭の上に振りかざしている。
艸木虫魚 (新字新仮名) / 薄田泣菫(著)