“いかりなわ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
錨繩50.0%
錨索50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あの夜、同僚も漁師も帰して、このひとがひとりで錨繩いかりなわをひいていた、孤独なすがたを思いだした。
あなたも私も (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
夜ふけまで錨繩いかりなわをひいていた、真実あふるるごとき所為を思うと、じぶんのしたことなどは、薄っぺらで、目もあてられないような気持がしてきたので、きょうまでのことを
あなたも私も (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
漁船をだし、底引の錨繩いかりなわで海の底をさぐりはじめてから、もう三時間以上になる。
あなたも私も (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
最後に主人の彼が引受け、以前相模の海できすを釣った手心で、錨索いかりなわをとった。偖熱心に錨を上げたり下げたりしたが、時々はコトリと手答はあっても、錨の四本の足の其何れにも柄杓はかゝらない。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)