“あんしやう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
安祥80.0%
鞍傷20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
日頃目を掛けて居る安祥あんしやう旗本中でも家柄の赤井左門を使者に立てゝ、別に家光公直々の祈願文をしたゝめ、二千兩の大金と一緒に上方へ送ることになつて居たのです。
宇佐美直記といふのは三千五百石の大身で、旗本とは言ひながら安祥あんしやう以來の家柄、大公儀から格別の御會釋があり、當主は無役ではあるが、小大名ほどの暮しをしてをります。
見給へ、その高く聳えた腰骨を、露はな肋骨を、無慙な鞍傷あんしやうを。膝のあたりを縛つた繃帶にも既に黝ずんだ血糊がにじんでゐるではないか。
艸千里 (旧字旧仮名) / 三好達治(著)