“ありふさ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
在房50.0%
有房50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いましも、式部の権ノ大夫在房ありふさを先に、宮は大廊下の中ほどまで歩まれてきたが、何か、一抹の不審にハッとその御眉は吹きがれたかのようだった。
宮の足もとを脂燭ししょくで照らしながら、かがみ腰で先にあるいていた式部の権ノ大夫在房ありふさは、中坪へ面する廊へかかると、雪がうッすらと通り道にまで吹きこんでいるところもあったので、そのたびには
と、宮はふと、在房ありふさの影をよびとめてたたずまれた。
その翌年の八月には、有房ありふさが生れ、はやくも四十九歳になった親鸞は、京にのこしてある長男の範意をあわせると、ちょうど五人の父となったわけである。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
裏方は、有房ありふさに乳をふくませながら、その他愛ない子と自然の父とを、幸福そうにながめていた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)