兎の耳はだてについているものじゃないという話をこの頃聞いて大変面白かった。 その話をしてくれたのは、某大学の若い医学者のTさんである。Tさんは大変な勉強家で、毎晩二時まで本を読んで、朝は六時に起きて研究室へ出かけて行くという変り者なのだそう …
著者 | 中谷宇吉郎 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆 |
初出 | 附記以外「中央公論 第五十四年第二号」中央公論社、1939(昭和14)年2月1日
附記「続冬の華」甲鳥書林、1940(昭和15)年7月1日 |
文字種別 | 新字新仮名 |
読書目安時間 | 約17分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約28分(300文字/分) |