もうわたしは、余程久しい以前から定つた自分の部屋といふものを忘れて、まるで吟遊詩人のやうな日をおくつてゐることだ。ところがわたしは、かねがね憧れの夢のなかでは寝ても醒めても、そこはかとない放浪のおもひが逞しいにもかゝはらず、身をもつてそれか …
| 著者 | 牧野信一 |
| ジャンル | 文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆 |
| 初出 | 「中外商業新報 第一七七〇九号、第一七七一一号、第一七七一二号」1935(昭和10)年5月12日、14日、15日 |
| 文字種別 | 新字旧仮名 |
| 読書目安時間 | 約9分(500文字/分) |
| 朗読目安時間 | 約14分(300文字/分) |