里の春、山の春さとのはる、やまのはる
野原にはもう春がきていました。 桜がさき、小鳥はないておりました。 けれども、山にはまだ春はきていませんでした。 山のいただきには、雪も白くのこっていました。 山のおくには、おやこの鹿がすんでいました。 坊やの鹿は、生まれてまだ一年にならな …