『壁』
群青のところどころ剥げて、木目の寂びてあらわなる上に、僅かに仏像が残っている。みずからの渉跡を没することでみずから無の示す空寂の美わしさを現わす仏像を載せて、壁はみずからを時の錆にまかす。 なぜそこに壁があったのか。なぜそれに仏像が描かれね …
| 著者 | 中井正一 |
| ジャンル | 芸術・美術 > 芸術・美術 > 芸術理論 美学 |
| 初出 | 「光画」1932(昭和7)年6月号 |
| 文字種別 | 新字新仮名 |
| 読書目安時間 | 約6分(500文字/分) |
| 朗読目安時間 | 約10分(300文字/分) |
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