『壁』
扉や窓を濡し 支柱や車輪を濡し 出ていつた音よ 仄かな調和のどこにも 響はすでに帰らない 色彩はなく 無表情の翳がうかび しづかな匂ひがひろがり 脱落するシヤツのあとには あやまちのごとく風が立つた 柱廊はひきつり 手すりはくづれ 静止した …
著者 | 森川義信 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 詩歌 |
初出 | 「る・ばる 廿二輯」1940(昭和15)年4月30日 |
文字種別 | 新字旧仮名 |
読書目安時間 | 約1分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約2分(300文字/分) |
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