恋をしに行く(「女体」につゞく)こいをしにいく(「にょたい」につづく)
谷村は駅前まで行つて引返してきた。前もつて藤子にだけ話しておかうと思つたのである。彼は藤子の意見がきゝたかつた。彼は自信がなかつたのだ。そして藤子の口から自信へのいと口をつかみだしたいといふのである。 谷村は信子に愛の告白に行く途中であつた …