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『幻の園』
ふりがな文庫
『
幻の園
(
まぼろしのその
)
』
祖母はいつも綺麗でした。痩せた細そりした身体付で、色が白く、皮膚が滑かでした。殊に髪の毛が美事でした。多くも少くもないその毛は、しなやかに波うって、ぼーっと薄暮の色を呈していました。際立った白髪の交らない、全体の黒みがいちどに褪せたそういう …
著者
豊島与志雄
ジャンル
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約14分(500文字/分)
朗読目安時間
約23分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
鋼
(
あか
)
恐
(
こわ
)
他
(
ほか
)
姉弟
(
きょうだい
)
祖母
(
ばあ
)
稲荷
(
いなり
)
菌
(
きのこ
)