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『鈍・根・録』
ふりがな文庫
『
鈍・根・録
(
どん・こん・ろく
)
』
六月十三日に、ぬがされていた足袋をはき、それから帯をしめ、風呂敷の包みを下げて舗道へ出たら、駒下駄の二つの歯がアスファルトにあたる感じが、一足一足と、異様にはっきり氷嚢の下の心臓にこたえた。その時着ていた着物とは全くかかわりなくすっかり夏に …
著者
宮本百合子
ジャンル
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆
初出
「改造」1934(昭和9)年8月号
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約9分(500文字/分)
朗読目安時間
約14分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
徐
(
おもむ
)
忿
(
いか
)
揶揄
(
やゆ
)
氷嚢
(
ひょうのう
)
犇
(
ひし
)
瞥見
(
べっけん
)
葭江
(
よしえ
)
髣髴
(
ほうふつ
)