“麻繩”のいろいろな読み方と例文
新字:麻縄
読み方割合
あさなは60.0%
あさなわ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
醫者いしやすこ呼吸器こきふきをかされてゐるやうだからとつて、せつ轉地てんちすゝめた。安井やすゐこゝろならず押入おしいれなか柳行李やなぎがうり麻繩あさなはけた。御米およね手提鞄てさげかばんぢやうおろした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
このさるは、だれ持主もちぬしといふのでもない、細引ほそびき麻繩あさなは棒杭ばうくひゆわえつけてあるので、あの、占治茸しめぢたけが、腰弁当こしべんたう握飯にぎりめし半分はんぶんつたり、ばつちやんだの、乳母ばあやだのがたもと菓子くわしけてつたり
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
フランスは最も平然と自ら腰に麻繩あさなわをまとう。最初に目ざめ、最後に眠る。まっすぐに前進する。実に一つの探求者である。
それは、こっちの断崖と向うの絶壁の間に渡されてある一筋の蔓繩つるなわと、タランとそれに添うてたるんでいる一本の麻繩あさなわ
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)