“頬摺”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ほおず38.2%
ほおずり26.5%
ほゝず20.6%
ほゝずり11.8%
ほほず2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
憎むが如く、笑うが如く、また泣くが如く——そこに屈んでいた人間は、女の生首くびを、手から、転がして、また頬摺ほおずりをした。
無宿人国記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
始終ふところに入れたり肩へ載せたり、夜は抱いて寝て、チョッカイでも出せばけるような顔をして頬摺ほおずりしたり接吻せっぷんしたりした。
二葉亭余談 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
利巧で、意地つ張りで、——十二年前、日向の筵の上で、指切りをしたり、頬摺ほゝずりをしたことが、そんなに厄介なことになるとは思ひも寄りません。
淺黄あさぎ手絡てがらけかゝつて、透通すきとほるやうに眞白まつしろほそうなじを、ひざうへいて、抱占かゝへしめながら、頬摺ほゝずりしていつた。
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
それみろ、と何かや、勝ち誇った気構きがまえして、蘆の穂を頬摺ほほずりに、と弓杖ゆんづえをついた処はかったが、同時に目の着くうしおのさし口。
海の使者 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)