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過日
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いつか
ふりがな文庫
“
過日
(
いつか
)” の例文
「
不可
(
いけ
)
ません、もう飲んでるんだもの。この上
煽
(
あお
)
らして御覧なさい。また
過日
(
いつか
)
のように、ちょいと盤台を預っとくんねえ、か何かで、」
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
然
(
そ
)
う云われると、
此方
(
こっち
)
に
記憶
(
おぼえ
)
が無いでもない。
成
(
なる
)
ほど
過日
(
いつか
)
そんなことも有った
様
(
よう
)
である。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
母親の姿が路次の曲り角を廻って見えなくなると、私は小走りに急いで後を追うてゆくと、母親は、やっぱり
過日
(
いつか
)
の三軒並んだ
中央
(
まんなか
)
の家の
潜戸
(
くぐり
)
を開けて入ってゆくところであった。
霜凍る宵
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
あなたが
若
(
も
)
しその若旦那のお髪をお結いなさるのならば、
過日
(
いつか
)
羽根を突いて小僧さんの腮を払った娘がございますが、お詫をしたくも間が悪いのと恟りしたので、御挨拶も致しませんで
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
横ッちょに曲って
懸
(
かか
)
ってるんですが、
私
(
わっし
)
あ
過日
(
いつか
)
中から気になってならないんで、直すか直すかと思ってるとやっぱり横ッちょだ。
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
すでに
過日
(
いつか
)
も、現に今日の
午後
(
ひるすぎ
)
にも、礼之進が推参に及んだ、というきっさきなり、何となく、この縁、纏まりそうで、一方ならず気に懸る。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
綾子夫人は、待てしばし、
過日
(
いつか
)
も
狸穴
(
まみあな
)
の
辺
(
ほとり
)
にて在原夫人にかかりし事あり。その時
渠
(
かれ
)
は病者を見棄てて大きに面目を失いぬ。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「そのかわり、今夜の
中
(
うち
)
にどんな恐しい事がありましょうとも眼を
塞
(
ふさ
)
いで我慢なさい、
過日
(
いつか
)
お茶の水で身を投げて死のうとなすった、その気でね。」
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
恍惚
(
うっとり
)
した
小児
(
こども
)
の顔を見ると、
過日
(
いつか
)
の四季の
花染
(
はなぞめ
)
の
袷
(
あわせ
)
を、ひたりと目の前へ投げて
寄越
(
よこ
)
して、
大口
(
おおぐち
)
を
開
(
あ
)
いて笑った。
薬草取
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
過日
(
いつか
)
切通
(
きりどおし
)
の
枳殻寺
(
からたちでら
)
で施米があると云うから、この足で、
鮫
(
さめ
)
ヶ橋から湯島
下
(
くんだ
)
りまで、お
前様
(
まえさん
)
、小半日
懸
(
かか
)
って行ったと思わっしゃれ、そうすると切符を渡して、なお前様、
明日
(
あした
)
来い
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「似合ったでしょう、
過日
(
いつか
)
谷屋が持って来て、貴下が見立てて下すったのを、直ぐ仕立てさしたのよ。島山のはまだ縫えないし、あるのは古いから、我慢して
寝衣
(
ねまき
)
に着て頂戴。」
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
婆さんは
過日
(
いつか
)
己
(
おの
)
が茶店にこの紳士の休んだ折、不意にお米が来合せたことばかりを知っているが——知らずやその時、
同一
(
おなじ
)
赤羽の
停車場
(
ステエション
)
に、沢井の一行が
卓子
(
テエブル
)
を輪に囲んだのを、遠く離れ
政談十二社
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「むむ、
過日
(
いつか
)
来る時奇代な人間が居ると思ったが、それか。」
政談十二社
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“過日”の意味
《名詞・形容動詞》
過ぎ去ったある日。
(出典:Wiktionary)
過
常用漢字
小5
部首:⾡
12画
日
常用漢字
小1
部首:⽇
4画
“過日”で始まる語句
過日来