“衣(ぎ)” の例文
床板(ゆかいた)のあいだから生え出している草をたんねんにむしりとり、四つの窓には四人の防水衣(ぎ)をカーテンのかわりに掛けた。
キャラコさん:04 女の手 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
そのうちのある人びとの着ている晴れ衣(ぎ)などは、帝王の晴れ衣にも間に合いそうな立派なものでした。
巴里(パリイ)は七月の中頃から曇天と微雨とが続いて秋の末方(すゑがた)の様な冷気に誰(たれ)も冬衣(ぎ)を着けて居る。此(この)陰鬱な天候に加へて諒闇(りやうあん)の中に居る自分達は一層気が滅入(めい)る許(ばか)りである。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛、与謝野晶子(著)