“脊髄”のいろいろな読み方と例文
旧字:脊髓
読み方割合
せきずい77.8%
あばら7.4%
せきずゐ7.4%
せすじ3.7%
せぼね3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
口の届く所ならむ事も出来る、足の達する領分は引きく事も心得にあるが、脊髄せきずいの縦に通う真中と来たら自分の及ぶかぎりでない。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
脊髄あばらの中央から真二つにそれを鋸で引割るのだ。ザクザクと、まるで氷でも引くように。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
みちの二丁もかついで来ると、雪を欺く霜の朝でも、汗が満身に流れる。鼻息は暴風あらしの如く、心臓は早鐘をたゝく様に、脊髄せきずゐから後頭部にかけ強直症きやうちよくしやうにでもかゝつた様に一種異様の熱気がさす。
水汲み (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
やいばのような、怒りと冷たさが、かれの脊髄せすじから爪の先まで走った。
田崎草雲とその子 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
体縮み脊髄せぼねくぐまった老婆が堂の前で細長い蝋燭ろうそくを売っている。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)