“窠”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
す33.3%
か16.7%
あな16.7%
くわ16.7%
とや16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その状宛(あた)かも蜂の窠(す)に蜂の子が居るような様をなして居ることは諸君がよく知る所でありましょう。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
わたしが妻籠(つまご)の青山さんのお宅へ一晩泊めていただいた時に、同じ定紋(じょうもん)から昔がわかりましたよ。えゝ、丸(まる)に三(み)つ引(びき)と、窠(か)に木瓜(もっこう)とでさ。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
廣大無邊の旋渦(おほうづ)の爲、朦朧として絶えず輪轉する波の上、窠(あな)を脱け飛んだ眼球や燐の光を放つ木(こ)の實(み)の殼が浚はれて浮きつ、沈みつ踠(もが)いてゐる。
さしあげた腕 (旧字旧仮名) / レミ・ドゥ・グルモン(著)
猶子(いうし)先(ま)づ屏風(びやうぶ)を借(か)り得(え)て、庭(には)に牡丹叢(ぼたんさう)を蔽(おほ)ひ、人(ひと)の窺(うかゞ)ふことを許(ゆる)さず。獨(ひと)り其(そ)の中(なか)にあり。窠(くわ)の四方(しはう)を掘(ほ)り、深(ふか)さ其(そ)の根(ね)に及(およ)び、廣(ひろ)さ人(ひと)を容(い)れて坐(ざ)す。唯(たゞ)紫粉(むらさきこ)と紅(べに)と白粉(おしろい)を齎(もた)らし入(い)るのみ。
花間文字 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
昨日(きのう)は富家(ふうか)の門を守りて、頸(くび)に真鍮の輪を掛(かけ)し身の、今日は喪家(そうか)の狗(く)となり果(はて)て、寝(いぬ)るに窠(とや)なく食するに肉なく、夜(よ)は辻堂の床下(ゆかした)に雨露を凌(しの)いで、無躾(ぶしつけ)なる土豚(もぐら)に驚かされ。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)