申子もうしご)” の例文
ぞくかみ申子もうしごよわいなどともうしますが、けっしてそのようなものではなく、この立派りっぱ成人せいじんして、父親ちちおや実家じっかあとぎました。
其中そのなかでも、彼女かれは蛇の申子もうしごで、背中に三つのうろこが有るということが、一般の人々に最も多く信ぜられていた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
不動様が出てござらっしゃって、左の手で母親おふくろの腹ア緊縛しっちばって、せつないと思って眼え覚めた、申子もうしごでゞもありますかえ、それから母親がおっぱらんで、だん/″\腹がでかくなって
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
が、蛇の申子もうしごと噂された程のお杉の執念は、あくまでも夫に附纏つきまとうて離れなかった。彼は幾度いくたびかお杉を置去おきざりにして逃げようと企てたが、何日いつも不思議にの隠れ家を見付みつけ出された。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
そこ今度こんど産土うぶすな神様かみさまにおねがいして、その御計おはからいで首尾しゅびよく妊娠にんしんさせていただきましたが、これがつまりかみ申子もうしごもうすものでございましょう。ただそのくわしい手続てつづきはわたくしにもよくわかりかねますので……。