“浩々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうこう60.0%
かう/\40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
湾を隔つる桜山は悲鳴してたてがみのごとく松を振るう。風え、海たけり、山も鳴りて、浩々こうこうの音天地に満ちぬ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
その平生へいぜい怠無おこたりなかりし天は、又今日に何の変易へんえきもあらず、悠々ゆうゆうとしてあをく、昭々としてひろく、浩々こうこうとして静に、しかも確然としてそのおほふべきを覆ひ、終日ひねもす北の風をおろし、夕付ゆふづく日の影を耀かがやかして
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
つき浩々かう/\わたりて、くはふるにはるかのおき停泊ていはくしてる三四そうぼうこく軍艦ぐんかんからは、始終しじゆう探海電燈サーチライトをもつて海面かいめんてらしてるので、そのあきらかなること白晝まひるあざむくばかりで
……その玄關げんくわん六疊ろくでふの、みぎ𢌞まはえんにはに、物數寄ものずきせて六疊ろくでふ十疊じふでふつぎ八疊はちでふつゞいて八疊はちでふかは張出はりだしの欄干下らんかんしたを、茶船ちやぶね浩々かう/\ぎ、傳馬船てんま洋々やう/\としてうかぶ。
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)