気楽きらく)” の例文
旧字:氣樂
二号にがう活字くわつじ広告くわうこく披露ひろうさるゝほかなんよくもなき気楽きらくまい、あツたら老先おひさきなが青年せいねん男女なんによ堕落だらくせしむる事はつゆおもはずして筆費ふでづひ紙費かみづひ
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
「そんなことをってもねこにはかなわないよ。それよりかあきらめて、田舎いなかってねずみになって、気楽きらくらしたほうがましだ。」
猫の草紙 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
只今たゞいまはお気楽きらくでございますよ、みなさんがたまかせツきりで、憲法発布けんぱふはつぷりまして、それからはみなえらいかた引受ひきうけてんでもなさるのです。
明治の地獄 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
が、とにかくK君と一しょに比較的気楽きらくに暮らしています。現にゆうべも風呂ふろにはいりながら、一時間もセザアル・フランクを論じていました。
手紙 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ひめさまは、結局けっきょく気楽きらくおもわれて自分じぶんがいちばんうたがうまく、音楽おんがく上手じょうずだとこころほこられながら、そのまちにおみなされたということであります。
町のお姫さま (新字新仮名) / 小川未明(著)
「こんなでたいへん変な所ですけれどもどうか気楽きらくになさってくださいまし。それでないとなんだか改まってしまってお話がしにくくっていけませんから」
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
胸中きょうちゅう深刻しんこくいたみをおぼえてから、気楽きらく悠長ゆうちょうな農民を相手あいてにして遊ぶにたえられなくなったのである。
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
また家庭にありて一家団欒だんらんしている際は、寒ければ綿袍どてらを着ても用が足り、主人も気楽きらくなれば細君さいくんも衣服の節倹せっけんなりと喜ぶが、ふと客があれば急に紋付もんつきに取替える。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
親も、本心はこの生活の気楽きらくを愛していたが、孟母三遷もうぼさんせんの教えを気にする面もあった。
親は眺めて考えている (新字新仮名) / 金森徳次郎(著)
気楽きらくなるものは文学者ぶんがくしやなり、うらやましきもの文学者ぶんがくしやなり、接待せつたいさけまぬ者も文学者ぶんがくしやたらん事をほつし、ちたるをひろはぬ者も文学者ぶんがくしやたるをねがふべし。
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
なに、かえって、一人ひとりというものは、いいものだ、気楽きらくでな。まだ、としっても、手足てあしはきくし、えれば、みみもよくこえる。そんな、心配しんぱいはいらない。
銅像と老人 (新字新仮名) / 小川未明(著)
なるほど田舎いなかってねずみになって、木のやきびがらをかじってらすのは気楽きらくにちがいありませんが、これまでさんざんみやこでおいしいものをべて、おもしろいおもいをしたあとでは
猫の草紙 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
此方このはう結句けつく気楽きらくです。
明治の地獄 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
文学者ぶんがくしやを以てだいのンきなりだい気楽きらくなりだい阿呆あはうなりといふ事の当否たうひかくばかりパチクリさしてこゝろ藻脱もぬけからとなれる木乃伊ミイラ文学者ぶんがくしやに是れ人間にんげん精粋きつすゐにあらずや。
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
わたしなども、やはりその一人ひとりですが、ふるさともなく、いえもないということは、気楽きらくにはちがいありませんが、ときどきあめなど、ひとかんがえてみて、さびしくなることがあります。
花咲く島の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
たくさんの田地でんちやおかねがあって、きれいな奥方おくがたって、このの中にべつだん不足ふそくのない気楽きらくの上でしたが、それでもたった一つ、なによりいちばんだいじな子供こどもという宝物たからものけていることを
鉢かつぎ (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
結局けっきょくそのほうが気楽きらくなものですから、幸作こうさくは、こたつにはいってていました。
金銀小判 (新字新仮名) / 小川未明(著)