“紋付”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
もんつき92.3%
もんつ7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
此羽織は、三輪田の御光さんの御母おつかさんが織つて呉れたのを、紋付もんつきに染めて、御みつさんが縫ひげたものだと、はゝの手紙に長い説明がある。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
殊に私は、羊羹ようかんいろの斜子ななこ紋付もんつきを着ている上に、去年の霜月の末に、勤め先を出奔して以来というもの、一度も理髪屋へ行ったことがない。
酒徒漂泊 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
紋付もんつきを着た男の生徒もあった。オルガンの音につれて、「君が代」と「今日のよき日」をうたう声が講堂の破れた硝子がらすをもれて聞こえた。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
伏見ふしみから京街道きやうかいだう駕籠かごくだつて但馬守たじまのかみが、守口もりぐち駕籠かごをとゞめ、しづかに出迎でむかへの與力等よりきらまへあらはれたのをると眞岡木綿まをかもめん紋付もんつきに小倉こくらはかま穿いてゐた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)