暮雲ぼうん)” の例文
西東にしひがし長短のたもとを分かって、離愁りしゅうとざ暮雲ぼうん相思そうしかんかれては、う事のうとくなりまさるこの年月としつきを、変らぬとのみは思いも寄らぬ。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ふね下流かりうちると、暮雲ぼうんきしめて水天一色すゐてんいつしよく江波かうは渺茫べうばうとほあしなびけば、戀々れん/\としてさぎたゝずみ、ちかなみうごけば、アヽすゞきか? をどつた。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
清三の手帳には日付と時刻とその時々に起こったさまざまの雲の状態と色彩と、時につれて変化して行く暮雲ぼうんのさまとがだんだんくわしく記された。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
はひめる暮雲ぼうんのかなた
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)