“暮六”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くれむ83.3%
くれむつ16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何も食わずに、腹がったとも思わずにいたのである。暮六くれむつが鳴ると、神主が出て「残りの番号の方は明朝おいでなさい」
護持院原の敵討 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
峰の、寺の、暮六くれむつの鐘が鳴りはじめた黄昏たそがれです。樹立こだちを透かした、屋根あかりに、安時計のセコンドをじっる……カーン、十九秒。立停たちどまったり、ゆっくり歩行あるいたり、十九秒、カーン。
菊あわせ (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
門限は厳重ではあったが、一面には遅刻する者をかばうために、暮六くれむつ時の拍子木を打ってまわる仲間は、なるべくゆっくりと邸内をまわって、それから門番に報じて門をしめさせた。
鳴雪自叙伝 (新字新仮名) / 内藤鳴雪(著)