“暮春”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぼしゅん60.0%
ぼしゆん40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ぽか/\した暮春ぼしゅん日光ひざしと、目にうつる紫雲英のあたたかい色は、何時しか彼をうっとりと三十余年の昔に連れ帰るのであった。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
時候は立春、暮春ぼしゅん余寒よかんあたたかうらら長閑のどか日永ひながの類をいふ。人事は初午はつうま二日灸ふつかきゅう涅槃会ねはんえ畑打はたうち雛祭ひなまつり汐干狩しおひがりの類をいふ。天文は春雪、雪解、春月、春雨、霞、陽炎かげろうの類をいふ。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
試みに「暮春ぼしゆん」の句を成すを思へ。蕪村ぶそんの「暮春」をえいぜしのち、誰か又独自の眼光を以て「暮春」を詠じ得るの確信あらんや。梅花の如きもその一のみ。否、正にその最たるものなり。
続野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
ああ、二人ふたり。——君よ暮春ぼしゆんの市のはえ、花に幕うち
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)