うつ)” の例文
四面しめんみな山にて老樹らうじゆ欝然うつぜんとして翳塞おほひふさぐなかこの美人びじんを見ること愕然びつくりし、是たぬきにあらずんばかならず狐ならんといひければ、岩居がんきよともだちと相顧あひかへりみうつわらふ。
うつて仰の通り少しも違はず何でも物ごとは話して見なばわからぬものなり貴君樣に此お話しをせずば大切の品を何時いつまでもあづかり居るか知れざりしに今日元の主へ返へすべき便たよりを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
四面しめんみな山にて老樹らうじゆ欝然うつぜんとして翳塞おほひふさぐなかこの美人びじんを見ること愕然びつくりし、是たぬきにあらずんばかならず狐ならんといひければ、岩居がんきよともだちと相顧あひかへりみうつわらふ。
すゝむるにやゝ三四升ほども飮しかば半四郎は機嫌なゝめならずうたひを謠ひ手拍子てびやうしうつて騷ぎ立るにとなり座敷のとまり客は兎角に騷がしくしてねむる事もならず甚だ迷惑めいわくなし能加減いゝかげんしづまれよとふすま一重ひとへ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)