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てづめ
ふりがな文庫
“
手詰
(
てづめ
)” の例文
あなたは三十三間堂も御嫌いか知らないが、私に聞かせるのだからいっしょに行って下すっても
宜
(
い
)
いでしょうと
手詰
(
てづめ
)
の談判をする。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
その非常手段というのは、ここへ逃げ込んだのが縁、何者か知らないが当家の主人を叩き起し、
手詰
(
てづめ
)
の談判をしてみるのだ
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
今夜に迫る
手詰
(
てづめ
)
の金、
迚
(
とて
)
も生きては居られないから自害をすると
欺
(
だま
)
かして、無心を云って見ようかと思うんざます
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
御当人のお代さんは
殆
(
ほとん
)
ど
自暴
(
やけ
)
の気味で大原君が婚礼を承諾せんければ発狂もし兼ねまじき
有様
(
ありさま
)
だし、叔父も叔母も大原君の母親も
手詰
(
てづめ
)
の談判で大原君の決心を促すし
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
何と就かずに段々
言延
(
いひのば
)
して御座いましたのを、
決然
(
いよいよ
)
どうかと云ふ
手詰
(
てづめ
)
の
談
(
はなし
)
に
相成
(
あひな
)
りましたので。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
▼ もっと見る
即
(
すなわ
)
ち西洋から薩摩藩に
買取
(
かいとっ
)
た船が二艘あるその二艘の船を
談判
(
だんぱん
)
の抵当に取ると云う
趣意
(
しゅい
)
で、桜島の側に
碇泊
(
ていはく
)
してあった
二
(
三
)
艘の船を英の軍艦が
引張
(
ひっぱっ
)
て来ると云う
手詰
(
てづめ
)
の場合になった。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
忽
(
たちま
)
ち内務省からは風俗壊乱、発売禁止、本屋からは損害賠償の
手詰
(
てづめ
)
の談判、さて文壇からは引続き歓楽に哀傷に、放蕩に追憶と、身に引受けた看板の
瑕
(
きず
)
に等しき
悪名
(
あくみょう
)
が、今はもっけの
幸
(
さいわい
)
に
妾宅
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
ところで、この二十一日は亡父の七回忌で、どうでも法要につかねばならねえという親類一統の
手詰
(
てづめ
)
の
強文章
(
こわぶみ
)
。それで渋々、帰郷することにしたが、それにつけても、ひとりでは所在がない。
顎十郎捕物帳:15 日高川
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
その挙動は、主人をして
退引
(
のっぴき
)
させぬ
手詰
(
てづめ
)
の
催促
(
さいそく
)
に見えます。ここに至るとお君はどうしても、すべての危険を忘れてムク犬を信用せねばならなくなりました。
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
様子を聞かしてくんなまし、誠に済みまへんことだが、小三さんがお金を才覚してよこせという
手詰
(
てづめ
)
に成り、罪のようだが若旦那のためにはかえられまへんから、丈助どんに言附けて
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
この上は兵力を以て京都へ推参して
手詰
(
てづめ
)
の歎願をするほかはないと、
久坂玄瑞
(
くさかげんずい
)
、来島又兵衛、入江九一の面々が
巨魁
(
きょかい
)
で、国老の福原越後を押立てて、およそ四百人の総勢で
周防
(
すおう
)
の三田尻から
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
詰
常用漢字
中学
部首:⾔
13画
“手”で始まる語句
手
手拭
手前
手巾
手繰
手許
手向
手綱
手際
手燭