“手掛”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
てがかり33.3%
てがか29.2%
てがゝり12.5%
てかけ8.3%
てが8.3%
てがゝ8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「で犯行の手掛てがかりは? 被害者の身許みもとが分らないとすると、せめて、犯人の手口を示す、一寸ちょっとした証拠でも残ってはいなかったかしら」
然らばフェノロサがこの穿鑿せんさくに関して最も主要なる手掛てがかりとなせしものは何ぞや。そは唯画中の人物を見てその結髪けっぱつの形状によりしのみ。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
斯くも手掛てがゝりなき人殺しは其類少し去れば其日一日は到る所ろ此人殺しの噂ならぬはなかりしも都会は噂の種の製造所なり翌日は他の事の噂に口を
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
庄「いゝえ、そんな話はめて呉れ、お前が来るとそんな事ばかり云うが、わしには一人の娘をめかけ手掛てかけに遣るくらいなら裏家住居はしません、そんな話をされると耳がけがれるから止して呉れ」
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
日本本州に於けるコロボックルの住居ぢうきよは如何。口碑こうひ遺跡ゐせき共に存せず、固より明言めいげんするの限にあらざれど、常陸風土記所載ひたちふうどきしよさいの一項は稍推考すいこう手掛てがかりとするを得ん。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
東京とうきやうはまださむいでせう」と老師らうしつた。「すこしでも手掛てがゝりが出來できてからだと、かへつたあともらくだけれども。をしことで」
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)