“性根”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しょうね80.3%
しやうね11.3%
せうね2.8%
しゃうね1.4%
しょうこん1.4%
しようね1.4%
シヤウネ1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ただし、なにか思うところがあってやっているのか、それとも出鱈目でたらめなのか、こんな風来人ふうらいじんのことだから、性根しょうねのほどはわからない。
顎十郎捕物帳:05 ねずみ (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
あきがほてのひらでべたりとでる。と此処こゝ一人ひとりつてるほど性根しやうねすはつたやつ突然いきなり早腰はやごしかさなんだが、おほふて、おもてそむけて
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
小利口こりこうなるはるき性根せうねをやしなうてめんかぶりの大變たいへんものになるもあり、しやんとせし氣性きせうありて人間にんげんたち正直せうぢきなるは、すねもの部類ぶるいにまぎれて其身そのみれば生涯せうがいそんおもふべし
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
さて其外そのほかでは、なんであらうか? 性根しゃうねみだれぬ亂心らんしん……いきをもむるにがもの。……いのち砂糖漬さとうづけにするほどあまもの。さらば。
ベートーヴェンと私との交際の全部の経歴中で、この十一月のせっぱ詰まった一日に比較され得るどんな日をも私は他には見いだせない。……彼はあの日、性根しょうこんまで打撃を受けていた。
しさもあらば、貫一はその身の境遇とともに堕落して性根しようねも腐れ、身持もくづれたるを想ふべし、とかくは好みて昔の縁をつなぐべきものにあらず。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
腹は何処までも若立役でありながら、酒の為に道化役のやうな表現をとると言ふ性根シヤウネであり、恭太はヅブの阿呆でありながら、笑へぬ所を持つてゐるといふ役。
市村羽左衛門論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)