“大火鉢”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おおひばち55.6%
おほひばち44.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
障子しょうじに近い大きな白熊の毛皮の上の盛上るような座蒲団ざぶとんの上に、はったんの褞袍どてらを着こんだ場主が、大火鉢おおひばちに手をかざして安座あぐらをかいていた。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
部屋のなかの大火鉢おおひばちには、炭火すみびがかっかっとおこっていて、あたりいちめん、肉のこげるようなにおいが充満じゅうまんしているのだ。
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
むらさめ吹通ふきとほしたかぜに、大火鉢おほひばち貝殼灰かひがらばひ——これは大降おほぶりのあとの昨夜さくやとまりに、なんとなくさみしかつた——それがざかりにもさむかつた。
十和田の夏霧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
上段じやうだんづきの大廣間おほひろま正面しやうめん一段いちだんたかところに、たゝみ二疊にでふもあらうとおもふ、あたかほのほいけごと眞鍮しんちう大火鉢おほひばち炭火たんくわ烈々れつ/\としたのをまへひかへて、たゞ一個いつこ大丈夫だいぢやうぶ
麦搗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)