“凌霄花”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
のうぜんかずら42.9%
のうぜんかづら28.6%
のうぜん14.3%
トランペツトフラワア14.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と流れ風が、始めてなま暖かく、柱の間を吹いて、うす甘い凌霄花のうぜんかずらのにおいが、どこからかそっと一同の鼻を襲った。
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
美女桜の花は濃紅、松葉菊の花は淡紅、ロベリヤはすみれよりも小さな花で紫、他の一種は苧環草おだまきそうに似た花と葉で、花の色は凌霄花のうぜんかずらの如き樺色である。
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
その光は巻き上げた支那簾しなすだれと共に、柱や簾に絡んでいる凌霄花のうぜんかずらにやや強く当る。
河明り (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
有明ありあけの月のうすい光に、蕭条しょうじょうとしたやぶが、かすかにこずえをそよめかせて、凌霄花のうぜんかずらのにおいが、いよいよ濃く、甘く漂っている。
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ただ、母になるという喜びだけが、そうして、また、自分も母になれるという喜びだけが、この凌霄花のうぜんかずらのにおいのように、さっきから彼女の心をいっぱいにしているからである。
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
凌霄花のうぜんかづらはますます赤く咲きみだれ、夾竹桃の蕾は後から後からと綻びては散つて行く。
虫の声 (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)
凌霄花のうぜんかづら
十五夜お月さん (旧字旧仮名) / 野口雨情(著)
ひとつにでつちて、葡萄ぶだうふさ一粒ひとつぶづゝくちはないたやうで、手足てあしすぢ凌霄花のうぜんあざむく。
祭のこと (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
これは私の寄贈に関はる自動オルガンで、銀泥に朱の馬鞭草うまつゞらと、金色の凌霄花トランペツトフラワアを鍍金した総鞣皮張りの小箱であるが、殊の他に大きな音響を発するので、メイ子は帰館の時も忘れて眠りほうけてしまう酔漢達の夢を呼び醒すためのコーリング・ベルの代用に使つてゐた。
酒盗人 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)