“下(を)” の例文
車を下(を)り閉せし雨戸を叩(たゝ)かんとするに、むかしながらの老婆の声はしはぶきと共に耳朶(じだ)をうちぬ。次いで少婦(せうふ)の高声を聞きぬ。
三日幻境 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
(貴僧(あなた)、こゝから下(を)りるのでございます、辷(すべ)りはいたしませぬが道(みち)が酷(ひど)うございますからお静(しづか)に、)といふ。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
おしやれな娘兎(むすめうさぎ)のこととて、でかけるまでには谿川(たにがは)へ下(を)りて顏(かほ)をながめたり、からだ中(ぢう)の毛(け)を一本(ぽん)一本(ぽん)、綺麗(きれい)に草(くさ)で撫(な)でつけたり、稍(やゝ)、半日(はんにち)もかかりました。
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
一人(ひとり)の画家の膝(ひざ)を下(を)り
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)