“一廻”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひとまは31.6%
ひとまわ26.3%
ひとまわり15.8%
ひとめぐ15.8%
ひとまはり10.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
其處そこ町屋まちやを、うま沓形くつがた一廻ひとまはりして、振返ふりかへつたかほると、ひたひかくれてくぼんだ、あごのこけたのが、かれこれ四十ぐらゐなとしであつた。
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
その時、横町の薬屋の角から出て来た人の影があるので、よく見るとそれは今の四人連れで、この町内を四角に一廻ひとまわりして来たらしいんです。
赤い杭 (新字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
両国橋りょうごくばし新大橋しんおおはしとの間を一廻ひとまわりしたのち、長吉はいよいよ浅草あさくさの方へ帰ろうと決心するにつけ、「もしや」という一念にひかされて再び葭町の路地口に立寄って見た。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
何故ともなくスルリと身を引いて、タッタ一人で家の周囲をグルリと一廻ひとめぐり巡回してみたが、それはやはり職務のために緊張し易い警官特有の第六感の作用であったかも知れない。
巡査辞職 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
一廻ひとまはりくるりとにまはつて前足まへあしをついて、棒杭ばうぐひうへつて、お天気てんきるのであらう、仰向あをむいてそらた。れるといまにくよ。
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)