“ひとまわり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一巡31.3%
一廻18.8%
一回12.5%
一週12.5%
一周6.3%
一周回6.3%
一週間6.3%
七日6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
博士は驚いてね起きた。そして寝台に坐ったまま、室の中を一巡ひとまわり見廻わした。蒼白い沙漠の満月が、窓から室の中へ射し込んでいるので、室の中は朝のように薄明い。
木乃伊の耳飾 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「するとわたしとは一廻ひとまわり以上違うんだね。私ゃまた精々違ってとおか十一だと思っていた」
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
先刻さっき表へ出て、あの花を買って来ました」と代助は自分の周囲を顧みた。三千代の眼は代助にいて室の中を一回ひとまわりした。その後で三千代は鼻から強く息を吸い込んだ。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
伊豆相模さがみは石山が多いから、石切職人いしきりじょくにんが始終怪我をするそうだ、見ねえ来ている奴ア大抵石切だ、どんな怪我でも一週ひとまわりか二週でなおるということだが、い塩梅にしたもんじゃアねえか
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
やがて病院びょういんにわり、本院ほんいん一周ひとまわりして瘋癲病者ふうてんびょうしゃれられたる別室べっしつむかってった。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
絛虫さなだむしは何れ位長いものかと思って、瓶の中から出して見た。三上山みかみやま百足むかでじゃないが、全く長いものだ。室を一周回ひとまわり取巻いても未だ余ってる。絨毯が台なしになった。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
えゝ一週間ひとまわりなり二週間ふたまわりなりお席をおきまして、お座敷つぼの内へへッついでも炭斗すみとり火鉢すべて取寄せまして、三週間みまわりもおいでになれば、またまかないのばゝあも置きまして、世帯をお持ちなさいますなら
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
そのたびみつかっては叱られ、またみつかってはまた叱られ、こうしたことが七日ひとまわりほどのうちに三度も重なっただろうか、とうとうある日、父親の圓太郎が呼びつけられた。
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)