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よびた
此美登利さんは
何を
遊んで
居る、
雨の
降るに
表へ
出ての
惡戯は
成りませぬ、
又此間のやうに
風引かうぞと
呼立てられるに、はい
今行ますと
大きく
言ひて、
其聲信如に
聞えしを
耻かしく
あの
通り
呼立て
居る——
成程然う
思へば、
何時温泉の
宿を
出て、
何処を
通つて、
城ヶ
沼に
来たか
覚えて
居らぬ。
手ン
手に
喧しく
己が
家号を
呼立てる、中にも
烈しいのは、
素早く手荷物を
引手繰って、へい
難有う
様で、を
喰わす、頭痛持は血が上るほど
耐え切れないのが