“シカ”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:しか
語句割合
34.5%
24.1%
志賀10.3%
3.4%
3.4%
四家3.4%
四箇3.4%
志珂3.4%
投槍兵3.4%
為懸3.4%
3.4%
知客3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
シカノミナラズ、夫人蔡氏サイシノ岳父、蔡大臣ノ都ノ邸ヘ向ッテ、連年、生辰綱ショウシンコウ(誕生祝いの金品)ヲ贈ルコト実ニ巨額ニノボル。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ユカは低いけれども、かいてあるにはあつた。其替り、天井は無上ムシヤウに高くて、シカカヤのそゝけた屋根は、破風ハフの脇から、むき出しに、空の星が見えた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
八幡に関係の深い筑前志賀シカ島の祭りには、人形に神霊を憑らせる為に沖に漕ぎ出て、船の上から海をノゾかせる式をする。
国文学の発生(第二稿) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ぢやが、大織冠タイシヨククワンさまの代どころでは、ありは致しませぬ。淡海公タンカイコウの時も、まだ一流れのお家でおざりました。シカ其頃ソノコロやはり、藤原は、中臣と二つの筋にワカれました。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
クラい空間は、明りのやうなものをタダヨハしてゐた。シカし其は、蒼黒アヲグロモヤの如く、たなびくものであつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
二里歩くと四家シカ、十軒ばかり人家がある、そこから山下まで二里の間は少し上つて少し下る、下つてまた上る、秋草が咲きつゞいて、虫が鳴いて、百舌鳥が啼いて、水が流れたり
行乞記:01 (一) (新字旧仮名) / 種田山頭火(著)
八重山の四箇シカでは、孵るのにも言ふが、蛇や蟹の皮をぐ事にも用ゐられてゐる。此島には、物識りが多かつた。
若水の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ちはやぶる鐘个岬カネガミサキを過ぎぬとも 我は忘れじ。志珂シカ皇神スメガミ(万葉巻七)
相聞の発達 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
長い柄のついた泥炭の銛を水平に肩の上に引きあげ、ギリシヤの投槍兵シカのような恰好で恐竜のほうへつき進んで行った。
地底獣国 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
為懸シカけてあつた崖だから、孔明の合図と共に、もろにこいつが畳めると、魏の総勢が谷間へ落ちこんだ。(同じく)
方言 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
則曰ク七軒町、曰ク宮永町、曰ク片町等ハ倶ニ皆廓外ニシテ旧来ノ商坊ナリ。曰ク藍染町、曰ク清水町、曰ク八重垣町等ハミナ廓内ニシテ再興以来ノ新巷ナリ。シカシテ花街ハ其ノ三分ノ一ニ居ル。
上野 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
すなわち宋音の語において「知客シカ」の「知」また「帽子モウス」の「子」のごとき
国語音韻の変遷 (新字新仮名) / 橋本進吉(著)