“よど”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヨド
語句割合
62.0%
36.4%
四度0.7%
余怒0.2%
宿0.2%
0.2%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あらしを免れて港に入りし船のごとく、たぎつ早瀬の水が、わずかなる岩間のよどみに、余裕を示すがごとく、二人はここに一夕の余裕を得た。
春の潮 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
「ええ、それが、」さびしそうに笑って、少し言いよどんでいたが、すっと顔をあげ、「あたし、結婚しようかと、思っていますの。」
花燭 (新字新仮名) / 太宰治(著)
昨夕ゆうべ宿直とまりでね。なに自分の分だけなら月に三度か四度よどで済むんだけれども、ひとに頼まれるもんだからね。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
趙再思は仕方なしにっていると、暮方くれがたになってようやく季は出て来て、余怒よどなお色にあるばかりで
骨董 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
美徳びとくはふあやまれば惡徳あくとくくわし、惡徳あくとく用處ようしょ威嚴ゐげんしゃうず。この孱弱かよわい、幼稚いとけなはなぶさうちどく宿よどれば藥力やくりきもある、いでは身體中からだぢゅうなぐさむれども、むるときは心臟しんざうともに五くわんころす。
皆天には霧の球、地には火山の弾子だんし、五合目にして一天の霧やうやれ、下によどめるもの、風なきにさかしまにがり、故郷を望んで帰りなむを私語さゞめく。
霧の不二、月の不二 (新字旧仮名) / 小島烏水(著)
これより家声を興すべき当主はまだ年若にて官等もひくき家にあることもまれなれば、家運はおのずからよどめる水のごとき模様あり。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)