“ひろ/″\”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
廣々42.1%
広々21.1%
濶々15.8%
広濶10.5%
廣濶5.3%
茫廣5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あの廣々ひろ/″\とした富士ふじ裾野すそのには、普通ふつう登山期とざんきよりもすこおくれてはち九月くがつころには、ことうつくしい秋草あきくさがたくさんきます。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
すると何時いつにかいまあがつたやまぎてまた一ツやまちかづいてた、此辺このあたりしばらくのあひだ広々ひろ/″\として、前刻さツきとほつた本街道ほんかいだうよりつとはゞひろい、なだらかな一筋道すぢみち
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
にはか濶々ひろ/″\としたことをかんずるとともさゝへるものがくなるだけをんな姿すがたえるのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
まして始めから気象の荒い雑種と来たからたまらない。広濶ひろ/″\とした牧場の自由と、誘ふやうな牝牛の鳴声とは、其種牛を狂ふばかりにさせた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
あの邊の廣濶ひろ/″\とした白い光つた空は、まだ私の眼にあります。客だけ下して置いて、河原から水の中へ引き入れた馬車の音を、まだ私は聞くことが出來るやうな氣がして居ます。
正面しやうめん本院ほんゐんむかひ、後方こうはう茫廣ひろ/″\とした野良のらのぞんで、くぎてた鼠色ねずみいろへい取繞とりまはされてゐる。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)