“裾野”の読み方と例文
読み方割合
すその100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わたりや繁殖の状態を調べるために、春は富士の裾野すその、夏は蓼科たでしなという工合に、年じゅう小鳥のあとばかり追っかけてあるいている。
キャラコさん:06 ぬすびと (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
裾野すそのけむりながなびき、小松原こまつばらもやひろながれて、夕暮ゆふぐれまくさら富士山ふじさんひらとき白妙しろたへあふぐなる前髮まへがみきよ夫人ふじんあり。ひぢかるまどる。
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ここの富士浅間ふじせんげん山大名やまだいみょうはなにものかというに、鎌倉かまくら時代からこの裾野すその一円にばっこしている郷士ごうしのすえで根来小角ねごろしょうかくというものである。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)